障がいのある子どもの居場所として非常に大切な存在である放課後等デイサービス。今後も市場の拡大が予想されている事業で開業を考えている方も多いで…
「放課後等デイサービスが増えているのはなぜ?」「今後の将来性はどうなるの?」
近年は放課後等デイサービスの増加が著しい傾向となっています。放課後等デイサービスを新たに始めたいと考える方にとって、市場の動向や将来性は特に気になるのではないでしょうか。
今回は、放課後等デイサービスが増加している理由や近年の事業所数・利用者数の推移、そして今後の将来性について詳しく解説します。業界の現状を正しく把握しておくためにもぜひ参考にしてください。
この記事を読む方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
- 「近隣に競合施設が多く、生徒確保が難しい」
- 「離職率が高い・指導員の確保が難しい」
- 「学習支援は行いたいが、宿題の対応しかできない」
- 「職員が不足している時間帯の児童支援が難しい」
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放課後等デイサービスとは?基本情報をご紹介
まずは放課後等デイサービスがどのような施設なのか、基本的な情報についてお伝えします。
【放課後等デイサービスの基本情報】
- 放課後等デイサービスとは
- 放課後等デイサービスの対象になる子どもの条件
- 放課後等デイサービスと通級指導教室の違い
上記の3つについて正しく把握し、放課後等デイサービスについての理解を深めておきましょう。
放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービスは、障がいのある6〜18歳の子どもが放課後や長期休みに通える施設です。子どもそれぞれが抱えている障がいや困難な課題に対し、適切なプログラムを提供しています。
学校や家庭とは異なる空間でさまざまな体験をしながら生活能力の向上を目指したり、地域との交流促進を支援するのが放課後等デイサービスの役割です。
放課後等デイサービスは何歳まで利用できる?対象になる子どもの条件
前述しましたが、放課後等デイサービスは6〜18歳の障がいのある子どもが利用可能です。基本的には小学生から高校性までが対象となっていますが、例外として20歳まで利用が継続できるケースもあります。
放課後等デイサービスは障がいのある子どものための施設ですが、療育手帳などの取得は必須ではありません。医師や保健センターなどから放課後等デイサービスの利用が認められれば、自治体から案内が受けられます。
放課後等デイサービスと通級指導教室の違い
小学校へ上がると耳にするのが「通級指導教室」ですが、放課後等デイサービスとの違いについて正しく把握できている方は少ないのが現状です。
どちらも障がいのある子どもに支援を提供するという面では同じですが、「福祉面のサポート」と「教育面でのサポート」を提供するという大きな違いがあります。
放課後等デイサービス | ・児童福祉法に基づくサポートをする ・施設運営はNPO法人や企業 |
通級指導教室 | ・学校教育法に基づいてサポートをする ・施設運営は市区町村などの自治体 |
先ほど紹介したように、放課後等デイサービスは生活力の向上を目指す場所ですが、通級指導教室は学校と連携して遅れている勉強を取り戻すことを目的としています。
これが、放課後等デイサービスと通級指導教室の根本的に異なる部分です。
放課後等デイサービスの現在の状況
放課後等デイサービスはどのように増加しているのか、事業所数や利用者数の推移について詳しく理解しておきましょう。
【放課後等デイサービスの現在の状況】
- 放課後等デイサービスの事業所数の推移
- 放課後等デイサービスの利用者数の推移
新しく事業として放課後等デイサービスを開所したいと考えている場合、現状を正しく理解しておくことは欠かせません。スムーズな運営をするためにも、ここで紹介する事業所数・利用者数の推移についてしっかりと把握しておくようにしてください。
放課後等デイサービスの事業所数の推移
放課後等デイサービスの事業所数の具体的な数値としては、2018年から2020年の3年間において2,785カ所の事業所が増えています。
2018年 | 事業所数:12,734カ所 | 前年増:1,433カ所 |
2019年 | 事業所数:13,980カ所 | 前年増:1,246カ所 |
2020年 | 事業所数:15,519カ所 | 前年増:1,539カ所 |
引用:厚生労働省「障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況」
上記のように、放課後等デイサービスは年々増加傾向となっており、他のさまざまな福祉事業施設と比較してもトップクラスの増加率を誇っています。
放課後等デイサービスの利用者数の推移
放課後等デイサービスは事業所数がただ増えているだけではなく、それに比例するように利用者の数も増加しています。
2017年9月 | 利用者数:226,611人 | 1人あたりの利用回数:6.9回 |
2018年9月 | 利用者数:320,486人 | 1人あたりの利用回数:6.6回 |
2019年9月 | 利用者数:365,513人 | 1人あたりの利用回数:6.8回 |
2020年9月 | 利用者数:400,096人 | 1人あたりの利用回数:7.1回 |
引用:厚生労働省「障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況」
各年の9月中の利用実人員を見ると、利用者が年々増加していることが分かります。また、人数と同時に1人あたりの利用回数も若干増えているのが特徴です。
放課後等デイサービスの事業所数・利用者数が増加している理由
先ほど紹介したように、放課後等デイサービスの事業所数・利用者数はどちらも同じように増えていますが、新しく事業としてスタートさせるためには、なぜ増加しているのかという理由を把握しておく必要があります。
ただ単に、「事業所が増えている=今注目の事業のため儲かる」「利用者が増えている=スタートさせれば人が集まる」ということではありません。
増加している背景を理解し、利用者のニーズに応えられる経営にするためにも、事業所・利用者が増えている具体的な理由を知っておきましょう。
【放課後等デイサービスの事業所数・利用者数が増加している理由】
- 障がいがある子どもが増えている
- 就業する女性が増えている
①障がいがある子どもが増えている
放課後等デイサービスは障がいがある子どものための施設です。その事業所と利用者が増えているのは、障がいがある子どもが増加しているという現状があります。
1995年 | 86,000人 |
2000年 | 94,000人 |
2005年 | 117,000人 |
2011年 | 152,000人 |
2016年 | 214,000人 |
引用:内閣府「令和3年版障害者白書(全国版)参考資料 障害者の状況」
上記の表は、1995年から2016年における18歳未満の知的障がい児の5年ごとの推移です。1995年から2016年にかけて約2.5倍ほどの人数となっています。
この表を見ても分かるように、知的障がいがある子どもが増加している現在では、放課後等デイサービスの需要も増えており、その結果事業所も増加しています。
②就業する女性が増えている
近年の特徴として最も大きなポイントは、就業する女性が増えていることです。母親が自宅で子どもを見るのではなく、放課後等デイサービスなどの施設を利用して子どもの生活力向上を目指している方が多くいます。
2013年 | 2,809万人 |
2015年 | 2,852万人 |
2017年 | 2,937万人 |
2019年 | 3,058万人 |
引用:厚生労働省「働く女性の状況」
上記は、女性の労働力人口の推移です。大きな変化はありませんが、年々徐々に女性の労働力は増加しています。
放課後等デイサービスの今後は?将来性はある?
放課後等デイサービスは、障がいのある子どもが増えている現状が続けば、今後も需要が高まり続けるとされています。しかし、利益を求めすぎて本来の活動をしない事業所や、不正請求をして営業停止になる施設も少なくありません。
また、子どものために質が高い施設のみを残すことを目的とした法改正が2024年頃に行われるとされています。その内容は、放課後等デイサービスが2類型化されるというものです。
総合支援型 | 運動・認知・人との繋がりなどさまざまな面で発達を促す支援を行う |
特定プログラム特化型 | 理学療法士によるリハビリなどの専門性が高い支援を行う |
上記が今後分けられるであろう2つの支援内容です。さらに、テレビを見せるだけ・習い事のようなことだけをする事業所は支給対象から外される可能性もあり、今後より細かな整理が行われていくとされています。
法改正が行われたとしても継続してより良いサービスを提供し、質が高い事業所としての活動を続けていれば生き残れる確率は高まります。本来の目的に沿ったサービスの提供が、今最も求められている放課後等デイサービスの姿と言えるでしょう。
まとめ:放課後等デイサービスが増加した理由は2つ!現状を正しく把握して将来性の高い事業所を目指そう
放課後等デイサービスの事業所数・利用者数の増加は、障がいがある子どもが増えていることが大きな理由として考えられます。また、就業する女性が増えていることも要因の1つです。
事業所や障がいがある子どもが増加傾向にある現在ですが、新しく施設運営をスタートしても必ずうまくいくとは限りません。利用者のニーズをよく理解して適切なプログラムを作り、質の高いサービスを提供することが何よりも重要です。
法改正が行われたとしても、正しい活動を続ければ多くの子どもの居場所となり、自然に利益にも繋がります。本記事で紹介した今現在の実状や今後の動向を参考に、将来性の高い事業所を目指しましょう。
この記事を読んだ方で、放課後等デイサービスの運営・経営において 下記のようなお悩みはございませんか?
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